03.06.04 就職
 福祉の現場で働くこととなりました。とても重たい障害を持つ人たちと生活
を共にする施設で働き始めています。
 大きな声を出し続ける人、空に向って指先で絵を描く人、自分で自分の体を
傷つけてしまう人。
「新人職員はいきなり頭突きを食らわされることもありますよ。」なんて先輩
職員におどされながらのスタートです。

 手掴みで食事をする人や口からこぼしてしまう人とテーブルを囲んで食事を
します。思わず五感を殺して食事をつめ込もうとしている自分もいます。
 習うより慣れろかな?こんなこと言ったらみんなに失礼でしょうか?しかし
これまで政治という人間社会のとてもドロドロとした駆け引きや策略に満ちた
世界に身をおいて来た(決してそれがキライではない。)自分にとってその対
極にある最もピュアな世界と言えるのかもしれません。
 初めて経験するこの世界で私のような者がしっかりと責任を果たせるのか?
今は少し不安です。

 施設利用者の皆さんのプライバシーなど配慮すべきことも多いので詳しいこ
とを記すことはできませんがお許し下さい。
     
03.06.05 猿出没
 去年の5月ごろの日記でも日本猿を目撃した市民のことを書きましたが、こ
の猿らしき猿が、県央から藤沢にかけてのかなり広範囲な場所で、頻繁に目撃
されており、先日は我が家の子どもたちも学校から「猿に注意」というチラシ
を持たされて帰ってきました。
 白っぽい色のかなり大きな猿だそうで、今のことろ人が被害を受けたという
話は聞いておりませんが、自然破壊によって丹沢あたりの山を追われたはぐれ
猿なのか?それともペットが脱走したものか?
 いずれにしても不自然な話ですね。
     
03.06.06 市長出馬表明か?
 今月12日と13日に行なわれる海老名市議会一般質問。初日のトップバッ
ターとして登場する市川敏彦議員の最初の質問項目が「市長三選出馬について」
だそうです。5ヶ月後に迫った11月の市長選挙に向けてもうそろそろ立候補
予定者の顔ぶれが見えてきて良い頃。まずは現職市長の動向が注目されます。
 議会での公式な質問に答えるかたちで市長が出馬を表明することは他市等で
もかなり一般的に行なわれていることで、あくまでも一般的には事前に市長が
出馬を表明する段取りができていて、その筋書きにのっとって質問が行なわれ、
満を持して市長が出馬の意思を表明・・・あくまでも一般的な話です。

 さて今回の一般質問。トップバッターの最初の質問で、しかも質問者は市長
の選対の重責を担う人。ということからすればその答えは、“一般的な”観方
をすればやはり積極的なものになる。と予想できそうです。

 そのほか、今回の市長選挙には前回の選挙で惜敗した内野優さんが出馬に意
欲をみせ着々と準備を進めていらっしゃいます。あとは???具体的な名前は
聞いておりません。
     
03.06.08 慣
 新しい職場に慣れるのに今は精一杯でなかなか日記を書く時間もなく申しわ
けありません。
     
03.06.10 福祉の現場にて
 今日は施設のみなさんと一緒に鈴を作る作業をしました。
 鈴は直径2pほどの小さなものです。
 鈴は上下二つの部品によってできていて、まずは下半分を並べて、その中に
鉛のタマをチャリン。そして上からもう半分の部分をかぶせる。そしてそれを
機械に並べてガッチャン、ガッチャン・・・・・・
 とてもやさしい作業ですが、障害のみんなにとってはなかなか大変な仕事で
す。
 Aさんは今日機嫌が悪く作業に参加してくれません。何度支援しても床に寝
そべってしまいます。かき壊して500円玉くらいに皮がめくれて血がにじんだ腕
をひっかいてしまいます。聞けばAさんも私と同じ新入りなんだそうな。

 私が床のAさんの前に座ってオセロを並べるように鈴の部品を並べたらよう
やくAさん、少しだけ作業ができました。順番に一つずつ、鈴の半分を並べま
す。
 最後の一つを私が置こうとしたとき、Aさんの手が横からのびてトン。先に
置いたAさんは私の顔を見てニターッ。今日始めての笑顔です。

 お互い新入りどうし、がんばろうよ。

     
03.06.11 我が家のヒラリー
 あのフリントン、いやクリントン大統領のヒラリー夫人が回顧録を書いてそ
れが即日完売だとか・・・・人間のスケベ根性のなせるワザだと思うが、実は
自分も日本語訳が早くでないか、と心待ちにしてたりして・・・
 それにしても夫婦のプライパシーを金にしてしまうヒラリー上院議員のたく
ましさには脱帽というか、恐ろしいものだ。私も女房の枕元で泣きべそをかか
ずに済むように気をつけなきゃなぁ。
 
 ところで我が家のヒラリー夫人だが、綾瀬の佐竹君が県議選に負けて、二週
間後の市議選に奥さんが立候補して当選したものだから、私も是非!とすっか
りやる気になっている・・・・・わけが無い。
 しかしどうも巷で、「長田は女房を秋の市議選に出すらしい。」とウワサに
なってるらしい。なんとも根拠も責任も無い実に他愛もないウワサだが、でも
気にかけてもらっているならありがたいこと。

 でもうちの恋女房がヒラリーになることはありません。きっと。たぶん・・
・・・・大丈夫だよなぁ・・・・
     
03.06.12 亀井市長明言を避ける。
 今日海老名市議会の本会議で三選出馬について質問された亀井市長。その態
度を保留し、明言を避けたそうです。
 真意のほどは分かりません。巷間言われ、本人もまた言う通り家族の了解が
得られないということか?それとも他の候補者の出方を伺っているということ
か?
 直球勝負を美徳とする亀井市長のことだから後者のような理由で駆け引きな
どすることはないだろうと信じている。またそういう人なら私は支持できない。
だからやはり家族の理解というのが本当のところではないか?と推察している。
 選挙に出ようとする者にとって家族の理解は必要不可欠なもの。戦いの現実
の中で、候補者に対する批判や攻撃は同時に、そして同じように家族にも向け
られるのが現実だから、これは仕方がない。あくまでも家族の理解は必要不可
欠だ。
 90歳と言われたろうか?市長だって高齢のお母さんを安心させたいだろうし、
奥さんだって周囲の目を気にせずノンビリと暮らしたいと思うだろう。決して
若くはないだけに今後の“人生”をどのように、ということについて市長やそ
のご家族が真剣に考えるのは当たり前のこと。それは他人には口出しはできな
い領域の話だから。
 ドブ板選挙をやる人ではないし、これまでの実績があるのだから選挙なんて
数ヶ月あればなんとかなるもの。ここは市長とそのご家族に配慮してしばらく
そっとしておいてあげるべきなのでは?
     
03.06.13 一日千秋
 敗戦から2ヶ月が過ぎました。まだ2ヶ月、もう2ヶ月。
 4年という月日の永さ、一日千秋の思いを石に刻む日々です。
 一意専心、目標は1398日後に。
     
03.06.14 撤退
 ビナウォークにあった全国の有名ラーメンをお土産にして売っていたショッ
プが閉店していました。
 ドキッとしますね、あのガランとした店舗を見ると。
 先日厚木のまちを歩く機会がありました。かつての丸井、長崎屋、そしてパ
ルコと昔日の栄華を極めた目抜き通りの大型店が閉鎖され、ベニヤ板が打ち付
けられ、スプレーペンキの落書き。まちの衰退ムードは否めません。

 連想するのは大袈裟かも知れませんが、不安ではあります。
     
03.06.15 ウイナー テイクス オール
 赤いハッピを着てハチマキを巻いたオッサンが「もっと売れ、もっと売れ、
売り尽くせ、お客の目を引け、混乱させろ!そしてもっと買わせろ!混乱させ
ろ!」
 どこかの量販店のスローガンが聞こえてきそうだ。この国は。

 ドンキホーテなる小売店が国道129沿いの平塚と厚木に相次いでオープンした。
24時間営業する大型の小売店、食品も雑貨の安いというのでのぞいてみたが、
なんとも正気のさたとは思えない店づくり、ギンギンギラギラの生活不必需品
が頭の上から覆い被さるほどに無節操に並べられ、大音量の音楽。消費者を混
乱させて買わせる主義そのもの。私は15分で頭痛がして逃げ出してきた。

 こういう店ができて周辺の小さな小売店や商店街がつぶれていく。大資本の
暴力的な商法に少なからず疑問を感じずにいられない昨今である。

 本来、人間が生業(なりわい)として生きていくための“仕事”とはもっと
もっとスローでおだやかなものではないのか?ハラハラドキドキ!ハイリスク
ハイリターン。そんな競争社会を生きていける者ばかりがこの星に生きている
わけではない。
 政府とか政治とは本来、そんなスローな心もちでも充分に人が生きていける
ようなシステムや競争力の調整を計るためにあのるのではないか?一人の圧倒
的な勝者と99人の敗者(人生の失格者)をつくるのが政治の仕事ではないはず
だと私は思うときがある。

 話は飛躍するがアメリカがイラクを攻撃して世界のグローバリゼーションを
推し進め、わが国はその流れのお先棒を担いでいる。イスラム原理主義社会と
いう市場原理の通用しない文化を開放して(踏み潰して)全世界を一つの商圏
にしてしまうような流れである。
 グローバルスタンダードなどと言うが、世界中の経済が一つの土俵になれば
それぞれの分野で、世界の中で勝つのは一人だけ、そして他の99人が敗者とな
るとてつもない大競争時代である。つまりビルゲイツになれなかった、ほんの
少しだけ競争力に劣ったものは総て切り捨てられる世の中になるということで
はないのか?

「ウィナー テイクス オール」勝者だけが総てを手に入れる。それが今我々
日本国民が突き進もうとしている市場原理絶対主義の姿ではないのか?

 高校生のころアダムスミスという人を学んだ。人の欲望に支えられた市場の
原理に任せておけば経済は営々発展すると。そんな古い教訓をまた繰り返そう
としているのだろうか?

 人は本来、もっとスローに気楽に生きて行ける生き物なのではないだろうか。
     
03.06.16 施設にて
 私が勤める知的障害者施設ではスタッフの朝礼の際に倫理綱領という文章を
全員で読み上げます。

1・生命の尊厳
 私たちは、知的障害のある人たち一人ひとりをかけがえのない存在として大
 切にします。
2・個人の尊厳
 私たちは、知的障害のある人たちの、ひとりの人間としての個性、主体性、
 可能性を尊びます。
3・人権の擁護
 私たちは、知的障害のある人たちに対する、いかなる差別、虐待、人権侵害
 も許さず、人としての権利を擁護します。
4・社会への参加
 私たちは、知的障害のある人たちが年齢、障害の状態などにかかわりなく、
 社会を構成する一員として市民生活が送れるよう支援します。
5・専門的な支援
 私たちは、自らの専門的役割と使命を自覚し、絶えず研鑚を重ね、知的障害
 のある人たちの一人ひとりが豊かな生活を実感し、充実した人生が送れるよ
 う支援し続けます。

 現場で障害者の皆さんと働くスタッフを支援員と呼びます。決して指導員で
はありません。障害者のみなさんの名前を“さん”をつけて呼びます。
 だんだんと施設の様子がわかってくるたびに支援員のみなさんの努力に頭が
下がる思いがします。
     
03.06.18 三位一体改革
 中央集権によって近代社会を築き上げてきたこの国が、地方分権型社会への
移行を目指して権限と財源をセットで地方に譲る。大化の改新なみの大改革を
今私たち日本国民はしようとしています。
 
 例えば昨年一年間で神奈川県民や県内の企業が国に収めた税金の総額は三兆
円を超えています。しかしそのうちこの神奈川県に戻ってきた税の総額はわず
か9100億円。三分の一も戻ってこないのが今の中央集権国家の実態です。
 その結果、税をたくさん納める私たち都市住民は一方で高い税金、激しい環
境汚染、そして地価をはじめ高い物価の三重苦にあえいでいます。これを逆格
差と呼んでいますが、私たち都市及びその周辺住民のこれからの生活を考えた
とき三位一体の地方分権改革は是非とも進めねばならない改革。

 今は市井の場からそのゆくえを見つめています。

     
03.06.20 福祉漬け
 特に意識したわけではないのだが、新しい活動の場を求めていたら、なぜか
福祉関連の仕事や団体ばかりから声をかけて頂き、三つの活動を掛け持ちする
ことになりました。
 一つは以前から日記で報告の通り重度障害者福祉施設での仕事。(肩書きだけ
は事務長!)
 二つ目は障害者自立生活支援センター(KILK)という団体での活動。こ
れは障害を持つ人たちが自立して生活できるように障害者の皆さん自身が主体
となり、様々な面で障害者のサポートをするNPO団体です。今、私は大規模
災害などのときに避難することすら難しい障害者の皆さんのために行政や地域
住民はどうすべきか?そのためのマニュアルづくりをする仕事をしています。
 三つ目は高齢者などの生活を在宅でケアするホームヘルパーの仕事。民間の
会社の登録社員として時間のあるときにお年寄りの外出などをヘルパーとして
お手伝いしています。これから2級ヘルパーの資格を取るために学校にも通い
ます。

 以上、なりゆきに近いものはありますが、この四年間の前半は徹底的に福祉
について活動し、勉強してやろうと思っています。
     
03.06.25 高座がISO
 ダイオキシン類流出事件など何かと問題の多かったゴミ処理施設の高座清掃
施設組合がISO14000シリーズの認証取得に向けて大会を開催したそうだ。
 バッチが外れてしまうとこんなに大切なことも人づてに聞かされなければな
らないことに少し寂しさを感じるが。情報だけはしっかりと入ってくる。

 昨年12月の議会で、ダイオキシン類流出事件をキッカケに一部法令違反も含
めて次々とこの組合の危機管理体制のズサンさが明るみになり「管理職を全部
取り替えろ!」と迫った私だが、おかげでずいぶんと職員の皆さんの反発をか
ったそうで
「そんなこと言うから県議選のときはだれも(組合職員が)応援しなかったん
だよ。」
 とある親しい職員から叱られた。

 まぁそんなことはどうでもいいとして、その甲斐あってか4月より海老名市
役所から環境部門の部長、課長など3人の猛者がこの組合に送り込まれ、徹底
した体質の改善が図られようとしている。ISOはその取り組みをシステムと
して体系づけするものであり、今回の取得宣言には多いに期待を寄せている。

 そして、今は素浪人だが、この施設からわずか400メートルのところに長田とい
う人間がいて、いつでも施設の安全を願って煙突を見つめていることを忘れな
いで欲しい。
     
03.06.27 単なるイジメだろ
 県議会議員の仲間から電話が鳴る。時間を持て余しているらしい。「まいっ
たよぉ・・・・」とボヤキが。

 松沢知事が東京の狛江市に住んでいることについて議会が紛糾しているそう
だ。「今夜は帰れそうにないなぁ・・・・」と県議は言う。
 知事が神奈川県内に住んでいなければいけなないという法律は無い。東京の
石原知事は神奈川の逗子に住んでいる。そして両氏とも実際には自宅に帰る暇
などほとんど無く政務をこなしている。まして狛江なんて言えば小田急線沿い
でほとんど神奈川みたいなもの。べつにさほど悪いこととも思わないが、そん
な直接政策と関わりの薄いことを取り上げて、十なん年かぶりで議会が紛糾、
審議が深夜に及ぶなんて・・・・感心して見ている県民は少ないと思いますよ。
まして県政史上初の98条委員会設置だって。
 もっと神奈川の行く末を左右するような問題で深夜まで議論して欲しいもの。
実にバカバカしいと思いませんか?
 
 ハッキリと言うなら松沢個人に対する“ねたみやっかみ”から出たイジメみ
たいなもんでしょ。私個人の感想としてはですが。しかも自民、公明などの大
会派がこぞってだ。不思議なのはこんなことに反発する議員がこれらの会派の
中にはいないのか?ということ。若手だって良識派だっているだろうに。造反
に対する報復を恐れて「長いものには巻かれろ」と大勢に流されているんだと
したら実に情けない話だ。

     
03.06.29 ポールポジション
 今回の選挙で市議会議員から県議会議員に挑戦して破れた3人の仲間を励まし
てやろうと県内の若い市議会議員の皆さんが15人ほど集まってくれました。

 四月に当選したばかりの初当選組も含めて意気揚揚の若手に比べ、落選して
失意の男が顔つき合わせて、酒でも入ればボヤキの一つも出てくるもんで、「こ
れから4年、どうやって過ごしたらいいのか?俺はどうなっちまうんだ?なんて
考え込んじまうときもあるよ。」なんて俺が言ったらさ、ある若手議員に言われ
てしまいました。
「先輩、冗談やめて下さいよ。現職議員の向こうをはって堂々と挑戦して、そり
ゃぁ結果的に負けたかもしれないけど、4年後も挑戦するんでしょう?」
「おぅ。」
「だったら4年後のことだけ考えたらいいじゃん。今回互角に戦ったおかげで、
4年後の選挙じゃハッキリ言ってポールポジション取ってると思いますよ。先輩
は。うらやましい話じゃん。」
「・・・・・・・・おぅ。」
「しかもだれに気兼ねすることなくこの4年、福祉でも何でも勉強して自分を磨
くことに専念できるんでしょ?ぼやくのなんかやめて下さいよ。」

返す言葉なし。後輩に教えられました。

     
03.06.30 政局
 どうやら海老名市長選挙のゆくえが混沌としてきました。現職市長の態度も
明確にされないというのに、複数の勢力がうごめき始めている情報がひっきり
なしに届けられます。
 離れたところから眺めているとこんなにも良く見えるものか。

 どうやら政局となりそうな気配です。

     
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